2015年10月07日 | 20:29 | カンバツプロダクツ
ただいま当事務所ではCSの方のリフォームを設計しています。
化学物質過敏症Chemical Sensitivity=CSについて詳しくはこちらのサイトで説明しているのでご覧ください。
いろいろな素材を試していただきながら使える素材を選定しています。
ご自分でも勉強されていますし、ある程度素材によって大丈夫そうなものは経験上判っています。
たとえば化学物質であってもサランラップやペットボトルは大丈夫とのことでそのあたりから素材を探していきます。
今回断熱材はポリエステル、(ペットボトルのリサイクル品)を試していただきました。
試すとは身の回りにおいて体の反応を確かめてもらうことです。
ひとつひとつこのように性能よりも使えるのかどうかがまずは大切な事です。
よく自然素材であれば大丈夫、という意見もありますが決してそうでは無く、自然素材であっても使えない場合もあります。ただ比較的に使える素材は多いのは確かです。
今回もウールとウッドファイバーを試していただきましたが、ウッドファイバーはオレフィンという石油由来の繊維が数パーセント混入されているのと防虫のホウ酸が入れられています。
ウールにおいても防虫のホウ酸が使われています。
一番違和感が無く良い感じだったのはポリエステル断熱材でした。
断熱材の問題は解決しそうです。
次は外壁の下地に張りたい防水紙です。
昔のつくり方であればなにも無しという選択肢も無いことはありませんができれば使いたいところ、こちらはサランラップが大丈夫とのことなので、サランラップを調べてみると低密度ポリエチレン、ポリエチレン系の透湿防水紙を見つけました。
しかも印刷も植物インク
こちらはヂュポン社の高密度ポリエチレン不織布です。カットサンプルを置いてきましたので1週間ぐらいでお返事が来ると思います。
使えるといいなって感じです。
ポリエステルについて少し説明しておきます。
ポリエステルは1940年代初頭に木綿の代替え材料路して開発され、現在では衣類に使われる合成繊維の世界では85%ものシェアを持つにいたるそうです。
製品化されてからの歴史も他の石油系素材に比べ長く、衣類に使用されていることからも判るようにアレルギー反応を引き起こす割合は比較的少ないといわれています。
断熱材として使われるポリエステルは、主にペットボトルのリサイクルでつくられています。
リサイクルポリエステル製品は新たに石油からポリエステルをつくりだすのに比べ1/5のエネルギーで済むということで低エネルギーの石油系(プラスティック系)製品ということです。
この断熱材についてはもう少しこちらで書いていますので興味がある方はご覧ください。